土木工事の強い味方?モッコについての解説
土木工事は、ハイテクの技術を使ったものが少なくありません。
しかし、それと同時に良いものはそのまま残っていることも多く見られるのではないでしょうか。
その一つがモッコです。
形は変わってきているものの現在も土木工事ではモッコと呼ばれる道具が使われているのです。
今回は土木工事で使われるモッコについて解説しましょう。
伝統的な土木工事用具がモッコ
モッコは伝統的な土木工事用具です。
つるや縄、あるいは竹といったものを編んで作った太い網のような運搬器具のことを言います。
人が担ぐことで土砂や岩石などを運ぶことができる道具です。
背負ったり、手で持ったり、あるいは棒を通して2人がかりで運んだりといったことで多くの土砂や岩石などを動かせるメリットがあります。
この道具はすでに戦国時代から使われており、甲斐の有力大名として知られる武田信玄は、「もっこ部隊」といった部隊を組織していました。
この部隊はモッコを利用した部隊として知られていたのですが、土木工事を行う工兵舞台ではありませんでした。
なんと、モッコに石を入れてそれを投石機のように使い、敵の兵士を殺傷していたのです。
あまりいい使い方ではありませんが、それだけ様々な用途に用いられてきたのです。
土木工事に限らず農作業にも使われるなど古くから愛用されてきた道具でもあります。
ただ、デメリットとして人力であることが挙げられます。
近代の土木工事は主に重機や工具を使った高性能な機器による施工になっています。
そのため、人力を要するモッコはその姿を消しつつあるのです。
実際、昭和初期まで盛んに使われ、あの黒部ダムでも用いられたモッコですが、現在では主流の道具ではなくなりました。
現在のモッコとは?
土木工事で用いられることが少なくなったモッコですが、現在でもつかわれる場面がなくなったわけではありません。
実は土木工事でも改良されて利用されていたり、別の分野で使われたりしているのです。
モッコは土を運ぶのにとても適していますが、人力で運用するのは大きなデメリットでした。
しかし、重機に最適化することでモッコも活路を見出しています。
まず、自然由来の素材ではなく強靭な化学繊維を使って太いロープを使用し、土が漏れ出さないように布を張った布モッコに改良したのです。
そして、ショベルカーの先端にモッコを取り付けて大量の土砂を入れることで、一度に多くの土砂を運搬できるようになりました。
もちろん水分を含んだ土砂は一般的な布ではすぐに劣化や水漏れ、水分を吸って重くなる現象を起こします。
そのため、防水型のモッコが登場し、耐久性を更に強化するなど、人用ではなく重機用として使われるようになったのです。
つるや縄で作ったモッコも現代では、軽くて扱いやすいシート生地、丈夫なポリエステル布、スリングベルトを編み混んだものに進化しました。
また、従来のようなロープ型のモッコも資材の運搬などで活躍しており、絶滅したわけではありません。
加えて旧来のモッコも、山間部や狭小部など重機が入り込めない場所の土砂の運搬として見かけることがあります。
このようにして21世紀もモッコは土木工事の強い味方として活躍しているようです。
まとめ
モッコは土木工事で土砂や岩石を運ぶ道具として古くから用いられてきました。
人力によるモッコは現代において非常に数を減らしましたが、重機用に進化することによって現代の土木工事でも活躍することの多い道具として生き残っています。
土木工事に限らず造園などの外構工事にも活躍するので、様々な現場で用意されている道具です。
もし興味があれば、土木工事現場を見ると、隅に重機用のモッコを見ることができるかもしれません。
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